古い手紙
回復したので、少しだけ片づけ物をしたら、古い手紙がひょっこり出てきました。
もう何十年前の、友人の結婚式の写真の焼き増しを送ってくれた手紙。不精な私はアルバムに整理もせずに忘れていました。写真には、まだ二十代のフォーマルを着た私と彼女が隣あわせに写っています。
この彼女はもう、この世にはいません。去年の秋、急死してしまいました。
彼女はとても元気な人でした。こんなに早くいってしまうなんて、誰も予想しませんでした。
写真に添えられた手紙のきちんとした文字を見ていると、胸がつまる気がします。前向きで明るい人だったな。いちばん幸せに見えたのにな。ネガティブなところのあまりない人だったと思う。
あんまり病気がつらいと、もう安楽死とかしてしまいたい、とちらっと考えることがあります。でも、彼女のことを考えると、あまりにも早くに彼女を失った彼女の家族のことを考えると、こんな気持ちになっちゃいけないような気もします。
いつまでも生きていられるわけではないよね。わかっちゃいるようで、わかっていない。