非結核性抗酸菌症そらりす

非結核性抗酸菌症の患者の日常・投薬歴・入院歴です

眠れなかったので、夜中に映画をみた

連休中、漢方薬局の薬剤師さんが出張中なので、休み明けの火曜日に次の薬の相談をすることに。CRPの値が上がってしまったし、これからどうすればいいのか…

 

考えてもしかたがありません。とはいっても眠れなくて、夜中にケーブルテレビでやっている映画がおもしろそうだったので、つい観てしまいました。

 

元殺し屋のじいさんの話のようで、このじいさんの姿がなんかすごくいい!ベンチで座っているだけでもなんかいい!

 

途中から若者が出てきて、この二人の話になっていくけれど、若者にそれほどの特徴もないので、じいさんだけのほうがいいな、と思ってみていました。

 

舞台はポーランドワルシャワで、東ヨーロッパ的な暗めの空気感が魅力的。ちょっと中だるみはあったけど、物語の後半は予想外の展開だったし、おもしろくみられました。

 

タイトルも知らず、なんの先入観もなく観たので、あとで検索してみたら、タイトルは「暗殺者たちの流儀」。

作品のひき文句を読んで「え?」と思いました。

伝説のスナイパーと若き後継者、そしてひとりの娼婦。3人の運命が美しきワルシャワの街で、激しく交錯する。実際の事件をベースとしたスナイパー・アクション。

うーん、言葉の上ではあってるよ。間違ってはいない。でも、ちょっと違うんじゃないかなあ。娼婦はたしかに出てくるけど、それほどストーリーにからんでくるわけでもないし。アクション映画としてはかなり地味だし。

 

そして、ポスターを見てまたびっくり。これじゃあ、スタイリッシュなアメリカ映画を期待してしまう。

 

先入観なしで観てよかったです。このひき文句とポスターを見てから映画をみたら、かなりがっかりしたと思います。

 

画面の独特の暗いムード、空が重くて低いような抑圧感、時折感じられる社会に対するまなざしの複雑さ…これが味わえる人にはおもしろい映画だと思います。

 

もうちょっと作品によりそったポスターやひき文句にしてほしいなあ。とりあえず、ミスリードでも、お客がはいればそれでいいと思っているのかな?

 

じいさん主役じゃあ、客がはいらないだろう。

女っけがないと客がはいらないだろう。

いわゆるつきの(アメリカ映画っぽい)ミステリーらしさがないと、客の食いつきが悪いだろう。

 

そんな思惑が見え隠れするような宣伝の仕方をしないと、客がはいらないのでしょうか。たしかに、私もケーブルテレビで見てるだけだし。さして金を落とさない客ではあります。

 

なんとなく、世の中がマーケティング的おりこうさんでいっぱいになってしまったようで、私はさみしいです。

 

むやみやたらに映画が好きな映画バカだの、むやみやたらに小説が好きな小説バカだの…そういう人たちもマーケティングの網にひっかかる魚の一匹にすぎないんでしょうか。

 

さみしい。さみしいったらないよ…