若者のときクリスマスにマキシムドパリにいったハナシ
昔むかし、寮にはいっていたころ、クリスマスパーティーが
ありました。銀座にあるマキシムドパリという高級店で、私はあわてて買ったばかりのダークピンクの水玉ワンピースを着ていました。
○○女子学生会館といういろんな大学の学生がはいった寮です。私の場合は親が無理して入れたと思います。
聖心 上智大学 東大
フェリス 白百合
いちばん数が多かったのは聖心でした。
彼女たちはパーティーだからといって驚いたりはしないのです。
いつも通りのしっかりメークにきっちりブロー。この世代はブローものすごく上手いです。松田聖子の聖子ちゃんカットの世代。
化粧品のブランドはお母様ゆずりです。資生堂とかじゃない。
エスティローダです。
お母様はこぞってエスティで、リキッドにお粉をしっかりはたくのがお母様ゆずりのスタイルです。
エスティの子会社のクリニークもたまに使うみたいです。どちらも雑誌の見開き広告の常連ブランドでした。
彼女たちは、学校にワンピースを着ていきます。ラフな今時の「ワンピ」ではなくて「ワンピース」、生地と仕立てが違います。
彼女たちはお母様と関係が良好で、服のこと、ボーイフレンドのこと、何でも相談していました。男とつきあうな、なんてことも当然なく。つきあわなければ良いというような田舎者の親とは違います。パーティーに参加して費用に困ることもありません。
私はなんとも場違いでした。場違いすぎて反発も感じたけど、彼女たちはみんな私に親切でした。パーティ自体は楽しかったなあ。
クリスマスパーティーのことは、「クリパ」といい、デートは「おデート」「めデート」の2つに分けてして呼びます。
おデートの多かったというよりは、めデートの少なかった私は高評価でした。女友達が少なかっただけなんだけどもな。「おデート」は男性との、「めデート」は女性とのデートのことです。
肝心のパーティーのメニューはぜんぜん覚えていない。ケーキがあったかどうかもわかりません。
あの頃、キラキラしていたみんな、今頃どうしているのかな?もちろん年をとり、結婚する人はして、子持ちになる人はなり、病気したり、介護でやつれたり…
感傷的になってしまった。
その寮も今はありません。
今も昔になっていくんだ。さみしいけど、仕方ない。