狐狸妖怪のいない世界で年をとるのはしんどい
昨夜夜中になにかが上から落ちてきた!と思ったら、シーリングライトの笠でした。ケガはしなかったけど、ものすごく驚いてしまいました。
今日になって、なぜか壁掛け式の扇風機に私がひじをぶつけて落下させてしまいました。幸いこれもケガもなく、扇風機も壊れなかったけど、なんだろう、ついてない。
なんだろう、って、いや、ホントはわかってる。つまり、私たち夫婦は年をとってどんくさくなってきたのです。シーリングライトの取り付けは夫がしてくれたけど、その取り付けが甘かったのかもしれない。扇風機激突は私がもともとよくない運動神経をさらに劣化させたせいだと思います。
つらいなあ。
大昔なら狐狸妖怪のしわざかも?とこの世のものでないもののせいにできたけど…昔話に出てくる狐に化かされた話は、だいたい当人が酔っ払っていたとかそんなところだと思います。それを、「自分、ダメだな」と思わずにいられたのは狐狸妖怪がいたから。まわりもそんな話を信じて聞いてくれたわけです。まわりも狐狸妖怪がいると信じている人たちだから。
もうそれはできません。狐狸妖怪はいません。ハクビシンならいるって町内会の掲示板に出ていたけど。
どんくささを、物忘れを、狐狸妖怪のせいにできない今の高齢者ってつらい。いわばどんくささも自己責任になってきたような。もう、老化すら自己責任になりつつあるような気がします。それも、高齢者自身の心の中で。
だから、いつまでも健康でいようと思って、健康食品に走ったり、筋トレに励んだり。努力すること自体べつに間違ってはいないとは思うけど、しんどいよね。