非結核性抗酸菌症そらりす

非結核性抗酸菌症の患者の日常・投薬歴・入院歴です

「非結核性抗酸菌症」って名前がよくない

「非結核性抗酸菌症」って名前がよくないと思うんです。「え?ヒ、ヒーケなんだっけ?」とか言って発音すらしてもらえないし、とーぜん覚えてもらえない。

 

高齢者にこの病名をいうと、ひえっと引かれることもしばしば。名前に「結核」とはいっているから。

 

この名前をつけたのは、医学博士みたいな人たちなのかな?

 

「抗酸菌」という菌のグループの中から「結核菌」と「ライ病菌」を除く総称が「非結核性抗酸菌」だそうで、まあ、正確な名前なんでしょうけど。

 

このネーミングはやだなあ、と思う。私がたまたま国文科卒で卒論が近代詩だったからかもしれないけど。

 

詩のテクニックとして、否定形を使うことで言葉を連想させるというのがあります。たとえば、

「それは波ではない、風ではない…」

という詩があるとすると、たとえ否定形であっても、読んだ人の心に「波」や「風」は浮かんでしまいます。詩人はそのへんをよく知っている。

 

高齢者の場合、名前に「結核」とはいっているだけで、「結核=おそろしい業病=死の病」という連想が働いてしまいます。たとえ、「非」という言葉がついていようとも、関係ない。

 

結核」という言葉の威力について配慮があれば、こんなネーミングにはならないと思います。なんとなく西洋医学的、理科系さん的な無神経を感じてしまう。

 

肺マック症という名前のほうがまだいいのかな?