非結核性抗酸菌症そらりす

非結核性抗酸菌症の患者の日常・投薬歴・入院歴です

持病が悪化するリスクと副作用のリスクを天秤にかけて判断できるのは、だれ?

目の症状がエサンプトール副作用によるものだということは、わかりました。

 

はじめにかかった近所の眼科の誤診がなければ、まだ呼吸器科の先生に連絡をとることができたのに…二度目も同じところに行かずに、ほかの眼科に行っていればよかったのに…後悔はいくらでもわいてきます。

 

病院の救急外来に電話することにしました。眼科でのいきさつを伝えると、今度は受付の方は内科の先生に相談してくれました。しばらく待って、結果は眼科の先生の言う通り。

 

「来年診察のはじまるのを待って、そのとき呼吸器科の先生と相談してください。」

 

そうだよね。この内科の先生だって、呼吸器科の専門医じゃないんだから、エサンプトールをやめていいなんて言えないよね。

 

肺が悪化するリスクと視覚障害のリスクを天秤にかけて判断できるのは「呼吸器科の医師以外にいない」と一瞬思ったけど、ちがう。ちがうぞ。判断していい人間はもう一人いる。私です。

 

患者である私がが勝手にやめるぶんにはかまわないだろう。患者の「自己責任」ってヤツでいこう。

 

どのみち肺のほうはもうすでに入院レベルに悪化してるわけだし、エサンプトールを一週間くらい飲まなくたってさらに悪化する程度のコトだろう。それはしかたない。

 

視覚障害がこのまま治らないほうが、私としてはつらい。もっと進行するかもしれないし。このままの状態ではどんな職場も無理でしょう。家事がやっとというところだろうと思う。

 

美術の好きな私が、こんなおかしな視覚の世界で、色もわからず生きていくのかと思うとたまりませんでした。私は今はかつてのものの色を覚えているから、変な色だと感じるけど、この視覚になれてしまえば、かつて知っていた色の世界そのものを忘れてしまうかもしれません。

 

いやだ。やめよう。明日からエサンプトールは飲まない。

 

決心はしたものの、医師の言うことを無視するのは勇気がいるので、なにか心の支えになるものが欲しくて、私はネットを検索しました。

 

ネット見られるなら大したことなさそうだけど、そうでもなくて。視界の真ん中はもやがかかって見えないから、一文字1センチくらいに拡大して検索する。時間がかかる。

 

そうまでして何を探していたのかというと、患者の「体験談」。医師や病院のホームページでは、型通りの情報しか書いてないから。「来年診察のはじまるのを待って、そのとき呼吸器科の先生と相談してください。」というまっとうな意見以上のものは出てこないだろう。

 

探しまくって見つけた。それは、質問袋にアップされた女性の投稿でした。

患者は当人ではなく、高齢のお母様。周りも当人も視力障害はトシのせいだと思いこんでいて、気づくのが遅れたケース。自分の症状を人に言わないことが多い高齢者がやっと症状を言い出したのが「色の見え方がおかしい」。結局、この方の視覚障害はもどらなかった。

 

「色の見え方がおかしい」ところまでいっていると、視覚障害はかなり進行していると、後で医師に言われたとのこと。

 

これだ。まずいよ。もう、飲まないぞ。