非結核性抗酸菌症そらりす

非結核性抗酸菌症の患者の日常・投薬歴・入院歴です

やっぱりエサンプトールの副作用だった!

2015年の大晦日、眼科の時間のかかる検査を終えて、眼科の待合室でしばらく待ちました。けっこう混みあっています。年齢層もさまざま。

いよいよ診察です。私は先生に、今の目の見え方を伝えました。

 

  • まぶしさを感じる
  • まず白いものが、次に青いものが白い煙をあげて見える
  • 視界の真ん中に白いもやのようなものがあって、そのせいで文字が読めない

 

結核性抗酸菌症のためにエサンプトールを飲んでいること。

エサンプトールの副作用ではないかと近所の眼科に二度もかかったけれど、「問題ナシ」と太鼓判をおされたこと。

二度目の診察では瞳を開く検査をしたことも伝えました。

 

先生は機械で私の目をじっとのぞき、「見えない色はある?」と聞きます。

 

台所のテーブルにのっていたバナナの色がなんだかおかしかったことを思い出しました。

 

「そういえば、バナナの色が白っぽい粘土みたいに見えます。」

「青や黄色が見えなくなる人がいる。これはエサンプトールの副作用の疑いが強いです。どうして、前の先生は大丈夫と太鼓判なんか押したんた!」

 

私はすぐエサンプトールをやめていいか聞きました。すると先生は、少し考えて、

「…そらりすさん、優先順位というものがあります。エサンプトールをやめていいかどうか、それは呼吸器科の先生と相談しなきゃいけない。」

 

来年一月半ばに入院予定であることを伝えると、

「それまで待っていてはいけない。診察がはじまるその日すぐに病院に行って、今日の診断結果をきちんと伝えなさい。それから呼吸器科の先生の指示を仰いでください。」

 

眼科の医師としては「すぐ薬をやめろ」と言いたいのかもしれません。でも、私はエサンプトールという結核用の強い薬を飲んでいて、入院をひかえているような、やや重症な肺疾患の患者であるわけだし…エサンプトールをやめて、私の肺がどうなるのかを眼科の先生が判断することはできないわけです。

 

だから、先生は「優先順位」という言葉を使ったのでしょう。

 

来年病院が開く日まで約一週間。このくらいなら飲み続けてもなんとかなると先生は思ったのかもしれません。眼科医としてできるぎりぎりの判断だったと思います。

 

その人の人的、知的レベルというのはなんとなく伝わってくるものですが、この先生はとてもマトモな方だと私は思いました。

 

 

「わかりました。」と言って診察室を出た私でしたが、もうこの時、エサンプトールをやめたい気持ちに傾いていました。この先生がマトモな方だとわかってはいるけれども。まっとうな指示だとわかってはいるけれども。

 

あの黄色い大きな薬、もう恐ろしくて飲みたくない。それでも、明日の朝からエサンプトールを飲むのをやめる決心はなかなかつきませんでした。