非結核性抗酸菌症そらりす

非結核性抗酸菌症の患者の日常・投薬歴・入院歴です

エタンプトールで副作用が出る確率

今日、エタンプトールの副作用について書かれたヨミドクターの記事を見つけました。2015年の記事です。

エタンブトールは、肺結核や、非結核性抗酸菌症の治療に用いられます。ところが、使用した症例の0.5~3%で中毒性視神経症による、徐々に、あるいは比較的急に両眼の視力低下が起こります。

 

エタンプトールで副作用が出る確率は0.5~3%。低い数字です。この確率なら、お医者さんも「めったにありません」というでしょう。でも、私は副作用を出してしまいました。

 

  エタンブトール視神経症には一定の特徴があり、診断の助けになります。例えば、副作用は60歳以上の人で、6か月以上服用を続けた場合に出現しやすいのです。

 

 私は50代ですが、6か月以上服用を続けて副作用が出たので、ここに書いてあることはあたっています。

 

ところで結核の治療は平均6か月で終わるらしいです。となると、6か月以上も服用を続けるのは非結核性抗酸菌症の患者だけじゃないでしょうか。

 

エタンプトールで副作用が出る確率0.5~3パーセントというのは、結核の患者も含めた数字でしょう。非結核性抗酸菌症の患者だけで数字をとったら、もっと高い確率になるような気がします。

 

さらに、こんな記述も発見。

視力低下の初期には眼底の視神経乳頭は正常に見え、また、これは我々のグループで証明したことですが、精密な視野感度を測定すると、主に両眼の耳側の感度が低下するという特有の性質があります。

「 視力低下の初期には眼底の視神経乳頭は正常に見え」というところを読んで、ああっと思いました。

 

私は視力がおかしくなってきたとき、近所の眼科で視力検査をしました。エタンプトールの副作用かもしれないからみてほしいといって検査したのですが、「あなたの目は大丈夫」と太鼓判をおされました。

 

納得いかなかったので、もう一度同じ眼科にいったら、「これが視神経の画像です。正常です。」といって自信たっぷりに画像を見せてくれました。

 

これが「 視力低下の初期には眼底の視神経乳頭は正常に見え」たということか。

 

こんな記述もあります。

大学病院など大きな病院なら年に1、2例はエタンブトール視神経症を診ますが、この程度の頻度の副作用の場合、この薬を処方している内科医や、偶発的にそのような症例に遭遇した眼科医の鋭敏度には相当なばらつきがあります。

つまり、私がいった近所の眼科の先生は経験値が低かったので、判断をあやまったということね…早くから開業医だったり、小さな病院勤務だったりすれば、こんな低い確率でしか出ない副作用の経験はゼロかもしれない。検査だけならどんな病院でもそんなに変わらないかといえば、そんなことはなかったわけです。その先生の経験値の違いが出てしまう可能性があるとは、考えてもみませんでした。

 

その先生は「精密な視野感度を測定すると、主に両眼の耳側の感度が低下するという特有の性質」も知らなかったのかもしれません。よほど勉強熱心な先生でない限り、数パーセント以下しか出ない副作用情報なんて、頭に入れていないかもしれない。

 

呼吸器科のはいっている病院は大きな病院なので、そこの眼科にみてもらえばよかったのですが、どういうわけか当時の主治医はよその科に回すということをまったくしない先生で、「自分でやってね」と言われていたものですから、結局、近所の眼科に。

 

副作用は出るは、誤診はされるは…私はなにかと運が悪かったのかもしれません。

 

そんなに心配することはないけど、眼科の先生に限らず、お医者さんは副作用に関心が低めです。自衛策として情報収集はしておいたほうがいいと思います。