安静と回避的行動がもたらすもの
「長引く腰痛は”脳の錯覚だった 名医が教える最新の腰痛改善・克服”」を読み終わりました。で、肺のふくらみのセンサーの過剰な反応を脳にスルーさせるヒントがあったかというと…うーん、あるような気がします。
長引く腰痛をもつ人には、共通の行動があるそうです。
- 痛いから安静にしていようとする
- 痛みを感じそうな行動をさけるようになる
これってなんか、他人事じゃないなあ。息切れに置き換えてみると、
- 息切れが苦しいから安静にしていようとする
- 息切れしそうな行動(たとえば歩くこと)をさけるようになる
思い当たります。うーん…これは、腰痛、呼吸器疾患に限らず、慢性病にありがちなことかもしれませんね。
安静にして、つらくなりそうなことをさけて生活するとなると、結局は仕事をやめるはめになったり、人つきあいから撤退したり、生活の範囲が狭くなります。運動不足になり、筋肉も衰えます。ああ、今の私みたいになるわけだ。
つらいことをさけようとする行動のことを回避的行動というそうです。慢性の腰痛を治らないままひきずってしまう人には、先々まで考えすぎてなにかと回避しがちな性格の人がもとから多いらしいです。
もとからそういった傾向をもつ人が、急性の腰痛というつらい経験をし、その後、それを回避したい、回避したいと思っているとどうなるかというと…痛みを感じる、または痛みの前触れを感じるセンサーが過敏になってしまう。
「長引く腰痛をもつ人は、痛みに過敏」という特徴は、腰とは違う場所を刺激して、痛みにたいする敏感度をチェックする実験を行って証明されました。
私の場合、気管支が拡張して以来、息切れに苦しんできたわけで…特に歩くとひどくなることは何度も経験してよーくわかっているわけです。
だから、たぶん息切れを回避したい、回避したいと思っている。だからセンサーが過剰に働いてしまうんでしょう。
さて、こうしてセンサーが過敏になってしまった腰痛患者をどう治療するか、はこの本の後半に書いてあります。ヒントがあるとしたらそこかもしれない。