非結核性抗酸菌症そらりす

非結核性抗酸菌症の患者の日常・投薬歴・入院歴です

在宅酸素療法と障害者認定

HOTをもっと早く始めていたら状況はちがっていただろうか。どうしてもそう考えてしまいます。

HOT(Home Oxygen Therapy 在宅酸素療法)で非結核性抗酸菌症が治ることはないにしても、呼吸が少しでも楽になれば食事も苦痛でなくなって、体力を維持することも可能であったのかもしれません。

逆に、何故そらりすがすぐにHOTを導入しなかったかといえば、やはり経済的な事情が大きいです。

 

昨年(2020)12月の診療明細を見ると……

 

在宅酸素療法加算(その他)                100

呼吸同調式デマンドバルブ加算            300

酸素ボンベ加算(携帯用酸素ボンベ)            880

在宅酸素療法指導管理料             2400

酸素濃縮装置加算                                             4000

 

とあります。

この点数の見方というのが私はよくわからなくて、そらりすの場合は身体障害者となって自己負担なしで使用できていたため、具体的にいくらぐらいの金額になるのかはっきりしたことは言えないのですが、一と月あたり数万円と思っています。

そらりすは、病気と治療方法については熱心に勉強・リサーチしていましたから、そのくらいのことはかなりまえから知ってはいたかもしれません。ご家庭によってはものすごく重い負担という金額ではないのでしょうが、ウチではそこそこ値の張る漢方薬を買ったりもしていて、その時点では確実に効果があると断言もできないHOTを「とりあえず試してみる」ことには二の足を踏んでいたというところもあります。

身体障害者に認定されてHOTが費用負担なしで使えるともっと早くわかっていたら、と今となっては悔やまれるのですが、当初はそらりすが認定を受けられるとは思ってもいませんでした。

「障害者の申請をしたらいいのでは」と最初に言ってくれたのは、そらりすが入院中に担当してくれた看護師さんのひとりだそうです。

外来受診中にドクターからそんな意見が出たことはありません。この点でも恨みを言いたい気持ちは少しあるのですが、仕方ない面もあって、申請しても認定されるかどうかは微妙だとドクターたちは思っていたようです。

しかし、申請のための動脈血検査の結果を見て、ドクターたちは「これは!」と驚いたとかで、この辺りも私はよくわからないのですが、どうしてそれまでにこの検査をしなかったのか? そういうものなのでしょうか。

 

いずれにしても思うのは、「もっと他の治療方法はないのか?」「費用を抑える方法はないのか?」と病院側をうるさくつっつかないとダメだったんだな、ということです。ドクターが支援制度などの情報に疎いとしても、事務の人に訊くとかホームページを隅から隅まで見るとか。

そらりすが身体障害者一級の認定を受け、負担なしでHOTを使えるようになった経緯をたどってみると、まったくの偶然のような気さえします。病院に医療相談の窓口があることも、障害者申請の件で相談員の人に面会するまで知りませんでした。

 

あと、制度自体への不満も言わせてもらうなら、障害者と認定されるほど悪化するまえにHOTを低料金で利用できるようにしてほしいものです。特効薬がない非結核性抗酸菌症の場合、食餌、リハビリなどにくわえて、そのような体力を落とさないための措置・サービスが重視されてもいいと思うのです。