「正しい人たち」から逃げている
身内が熱を出したそうで、診察についてくる話はキャンセルになりました。
ほっとしました。身内が熱出したのになんですが、診察日当日、大雪でも降ってくれないかと思ってたくらいなので、よかった、ほっとしたというのが私の本音です。
もともと気分障害、ひらたく言えばうつ病をもった人です。ときどきかるい躁状態にもなるらしい。昔から、突然スイッチがはいったように他人の世話をやくところがありました。
私の周りにはうつ病のひとが三人います。どういうわけか、三人とも「世の中には正しいことがある」「世の中は正しくあるべき」と信じている人たちです。
信念ある人たちと会話するのはたいへんです。会話が成り立たないんですよ。だって、結論は同じだから。
正直いって大した主義主張でもないから、いくらでも理屈で反論できるけど、それやると怒りだすんだろうな、と思って彼らの矛盾にはつっこまないようにしています。後出しジャンケンで必ず負けるように会話することになるので、とても疲れます。今の病状で、とてもできることではありません。
私は「正しい人たち」から逃げている。とても一生懸命逃げている。
身内が、もうすこし心にゆらぎのある人だったら、これだけ病気で苦しんでいるのだから、こちらから助けを求めていたと思います。正しい人たちとともにいても、心も体もすこしも温まってこないのはなぜだろう。なぜなのかな。