非結核性抗酸菌症そらりす

非結核性抗酸菌症の患者の日常・投薬歴・入院歴です

一日30品目とか、言われなくてよかった

漢方薬局でいわれた食事のアドバイスは実現できそうなものでよかったです。もっとも、甘いものが好きとか、おせんべい、乳製品が好きって人にはつらいものかもしれませんけど。

 

考えてみれば、この病気になって食欲不振が長すぎて、「これを食べられなくなると悲しい!」ってものが特になくなってしまいました。たとえば、パンをやめろとか、ゴハンをやめろとか言われたとしても、不便になるという感想だけで、悲しいとは思わない。(この状態がそもそも異常。)

 

一日30品目みたいなことも言われなくてよかった。

 

この「一日30品目」、すでに古くなっている指標みたいですね。1985年に厚生省が出したものだそうで、それを2000年になってひっこめている。「バランスよく食べましょう」という表現に20年近く前に変えているんです。

 

「一日30品目」という言葉を初めて聞いたときには、心の中で「ライオンなんてシマウマ一品目で生きてるのに、人間だけ、何もそんなに何品目も食べなくたって!」と毒づきました。もう十年以上は前かな。この病気になる前です。

 

考えてみれば、そんな多品目の食材を人々が手に入れられた時代ってあったんだろうか?冷蔵庫もない、冷凍技術もない時代なら、その時収穫されたものか、その時代の技術で保存したものを食べるしかありません。輸入で手に入れるとしても、30品目なんて、ローマの貴族でもない限り、ぜーったいムリ。

 

冷蔵庫や冷凍技術の発達した現代における理想的な目標として、掲げたというところでしょうけれども。家族の健康のために、これを真に受けたマジメな方はたいへんだったんじゃないでしょうか。とんでもない手間がかかるし、材料も余るし。

 

健康情報が変わること自体はしかたがないと思うけど、「こういう目標の立て方をすると実際にはどうなるかな?」ということをあまり考えていない気がします。一週間程度でも、自分たちで食材買って、料理してという実験をしてみれば、こんな目標無理だってすぐにわかると思うんだけど。

 

たぶん、これからもエリートの官僚や学者の出してくる指標にはこういう傾向があるんじゃないか、と私は思っています。現実を見ない、現場を見ない。

 

以前かかった漢方の先生は、エリートの官僚や学者のような感じがしました。(東大出だったから?)漢方の先生なのに、あんまり患者を見ていない様子。誤診がなくとも、この先生に長くかることはなかったかもしれません。

 

今度の薬剤師さんはそうでもないように思えます。そう、思いたい。