風邪ひいてますか?と耳鼻科に聞かれる。わかんないよ、患者なんだから
非結核性抗酸菌症のそらりすです。
耳鼻科に行くと、
「風邪ひいてますか?」
と先生によく聞かれるますけど、なぜ?
風邪かどうか、わかんないよ、患者なんだから。
それに、「これは風邪だ!」と患者が確信をもっているとしても、その判断、患者にまかせていいの?
これは私だけヘンな耳鼻科にかかっているのかと思っていたら、先日、夫が「自分の鼻がくさいかもしれない」と言い出して、別の耳鼻科に行ったときも、先生は開口いちばん「風邪ひいてますか?」
しかも、ちょっと診察して「風邪だったら市販の風邪薬を飲んでください」でオシマイだったということ。
私は非結核性抗酸菌症で、常に咳や痰や熱があります。だから、風邪かどうかとてもわかりにくい。呼吸器科の先生に風邪かどうか聞いてもわからない。でも、咳のひどさがいつもと違うから、耳鼻科で診てもらうよう勧められる。で、行くとすぐに、「風邪ひいてますか?」
納得いかない患者は、どんどん疑り深くなっていく。
- 疑いその1
風邪に抗生物質が効かないことは知れわたってきたから、むやみに抗生物質は出せない。風邪だとわかっても大して出す薬がないから、診断するモチベーションが低い。
- 疑いその2
風邪の見分け方が本当にわからない。わからないことは患者に判断させよう。
なんて疑り深い患者だろう、私って。でも治らない病気を10年も抱えていると、どうしても可愛げがなくなっていくんですよ、イタイケな患者でいたかったよ、私だって。
私の可愛げのなさはネットでパワーアップする。
それで、こんな本を見つけて買うわけです。
岸田直樹
医学書院
前書きから引用すると…
すべての患者さんは、「医師たるもの風邪の診かたくらい学生時代から、体系的に”とーぜん”学んでいるものでしょ」と思っているのでしょうが、そんなことはないんですよね…。
え、そうなの?ってことは…もしかして疑いその2で正解ですか。ゼツボウテキだなあ。
風邪の見分け方のいちばん簡単な答えは9ページめにありましたよ。
咳・鼻水・咽頭痛を同時に訴える患者さんは“風邪”である
風邪の本体はウイルス。ウイルス感染の場合、複数の臓器に症状を起こすのが特徴。風邪の場合、咳は気管支より下の部分、鼻水は鼻、咽頭痛は喉に炎症を起こした結果。いっぽう、細菌感染のばあい、ひとつの臓器で炎症を起こします。
「風邪ひいてますか?」
という言葉を
「鼻水出てますか?咳は出ます?喉痛いですか?」
に変換してほしい。で、そこで風邪かどうかのおおよその判断をして、それから検査とかしてもらいたいです。
夫は「おれの鼻はくさいのか、くさくないのか」と悩んでましたが…結局、くさいかどうかの判断は私がしました。クンクン嗅ぐというプリミティブなやり方で。くさくなかったです。