漢方医にかかったこともある。その1
漢方医にかかってみたこともあります。
3年前、咳止めのリン酸コデインが効かなくなってきて、私はあせりました。もう、西洋医学ではダメなのかもしれない。
漢方医を探してみよう。検索して、非結核性抗酸菌症の記述のある漢方医のページをみつけたので、行ってみることに。
私鉄沿線のちょっとゴミゴミした駅前にその病院はありました。雑居ビルのエレベーターを降りて、病院にはいってみると、患者が誰もいない。ちょっと不安になったけど、昼の3時という時間帯にいったので、こんなもんかもしれないと思いなおし、問診票に記入。
すぐに呼ばれました。先生は町医者というよりは理工学部の教授みたいな男性で、知性が眉間で渦巻いているような感じ。なぜかデスクの椅子に座らず、立ったままでの問診です。
「この病気の人は何人も診ています。この病気はね、医者を選ばないと助かるものも助からないですよ…まず、レントゲンとらせてください。」
レントゲンの結果を見て先生の表情が少し曇りました。
「これは、漢方薬だけでは治してあげられないです。」
先生はじっと考えています。
「舌出して、べーっ」
言われたとおり、舌を出しました。漢方でいう、舌診というものらしい。先生はまたじっと考え、こちらに質問する。質問されたことにだけ答えればいいという意志が強く伝わってくる。先生が立っているせいか、おバカな小学生が教頭先生に叱られてるみたいなムード。
このムードに打ち勝って、もっと積極的に自分の病状を伝えるべきでしたが、病気で気が弱くなっていた私は、ちんまり座って言われたことにただ答えていました。この感じだから、リン酸コデインが効かなくなったこと、食欲がないことはなんとか伝わったけど、あとの細かいところはいまいち伝わらなかったかもしれない。
先生はまたしばらく考えて、「病気であることにストレスを感じていますね!」といって以下の薬を処方してくれました。
麦門冬湯
茯苓飲合半夏厚朴湯
それぞれ1封ずつ、朝・夕2回
効くといいんだけどなあ、と思いつつ家路につきましたが…