非結核性抗酸菌症そらりす

非結核性抗酸菌症の患者の日常・投薬歴・入院歴です

盲点だった。PPIよ、お前が犯人だったとは…

食欲ほぼゼロでも無理やり食べていました。ただ、なんというのか、常にみぞおちあたりが固まっているような、鎧がそこにあるような、変な感じ。

 

この状態をなんとかするために、私は迷走しました。

 

当時の呼吸器科の先生に相談しましたが、呼吸器以外にとんと関心のない方で、胃腸薬にもさっぱり詳しくない様子。

 

私が漢方の胃腸薬はどうかという話で「安中散は…」と言ったら、

「え?アンナカサン?」

 

重箱読みくらいで他人を批判するのもどうかと思うけど、こりゃあ、ダメかな。

 

漢方医に行きましたが、どうもいまひとつ。(そのいきさつはこちら)

精神科にも行きましたが、精神に問題特にナシ。(そのいきさつはこちら)

 

ここで、遅ればせに気がつきました。内科にいっていない。以前かかっていた近所の内科にいってみることにしました。

 

前にいたおじいちゃんの先生は引退したらしく、診察医は若先生ひとり。

 

私は先生に症状をいろいろ訴え、お薬手帳も見てもらいました。すると、先生は

「うーん、あなたはとりたててひどく胃腸を荒らすような薬は飲んでいないですよ。あなたは胃腸が弱いんですね。」

 

「弱い」って言われてもなあ。西洋医学的に異常なないだろうということらしい。つづけて、

 

「それに、ランソプラゾール飲んでますしね。これは胃に少しでも潰瘍ができたらたちどころに治す薬だから。」

 

私は家に帰って考えました。「ランソプラゾールは、胃に少しでも潰瘍ができたらたちどころに治す薬」という言葉がどうも気になる。

 

ランソプラゾールについては盲点だったな…ランソプラゾールは呼吸器科の先生が抗生物質による胃の荒れを防ぐために予防的に出した薬です。大した影響力のある薬だと私は思っていなかった。

 

少しでも潰瘍ができたらたちどころに治す薬…予防的に出す必要があるんだろうか。

 

調べてみたら、ランソプラゾールはPPIと呼ばれる、胃酸を強力に抑える薬でした。

 

考えてみれば、私は胃はよくないけれど、胃酸過多の症状である「胃が痛い」も「胸やけ」も経験がほとんどありません。抗生物質対策以外では、胃酸を抑える必要はないタイプだと思う。

 

もとから大して出ていない胃酸を強力に抑えてしまった結果、胃のあたりが固まった感じになるんじゃないかな…シロウト考えですが。

 

このころ、まだ漢方の先生にもだらだらかかっていたので、PPIのことを相談してみました。この先生によれば、PPIはやめたほうがいい、腸内細菌に悪影響が出るとのこと。そうか、そういう問題もあるのか。

 

呼吸器科の先生には、「胃腸薬は漢方の先生に出してもらいます」と言って、私はPPIをやめてみることにしました。先生は懐疑的でしたけど。

 

ひと月くらいして、なんとなく胃のあたりが固い感じが薄れたような気がしました。気のせいかもしれないけど…そして、もうひと月くらいすると、「ぷわあ」っとあくびが出ました。おかしな話だけど、ここ何年かあくびってものが出ていなかった気がする。眠いことはあっても、なぜか、あくびは出なかった。

 

PPIをやめたことで、食欲ほぼゼロからは脱しました。まあ、普通レベルの食欲不振になった感じ。でも、よかった…