「価値観変えろ!」と腸内細菌たちに言われているような気がする
最近、腸内細菌ものの本をよく読んでます。非結核性抗酸菌症という治りにくい病をなんとかしたいというのが目的なんですが、情報を入れていくうちに、なにかもう「価値観変えろ!」と腸内細菌たちに言われているような、そんな心境になってきました。
「あなたの体は9割が細菌」でまずそんなに細菌がいるのかと驚き、細菌それぞれに役割があるらしいことを知り、脳とのあいだで一種のコミュニケーションがとられていることにショックを受け…なんだかおそろしいような気がします。
こんな風に、おそろしいような気持ちになるのは、19世紀的「バイキンは怖いもの、殺してしまえ」というものの考え方が私の中に根強く残っているからでしょう。
私が本を読んでおびえようとおびえまいと、細菌たちは私の体の中に(表面にも)ずっといたわけで、今さら気にしたってしかたないんですけれども。
「無菌と言われてきた器官に実は菌がいた」というケースで身近な例はピロリ菌です。胃酸の中では生きられる菌はいないはずだと言われていたにもかかわらず、実はちゃんといたんですね。
脳も無菌と言われてきたけれども、やっぱり菌はいるらしく…こうなると、これはどこにでもいるんだ、どこにでも何かしら菌がいるんだと考えるしかありません。
しかも、その菌はそれぞれの生き方をしています。全体をまとめるリーダーのような存在がいるわけでもなく。大概は宿主である人間と利害が一致するような生き方をしていますが、いつもそういうわけでもなく。
高校時代、ヨーロッパ諸国の世界史程度の複雑さで音をあげていた私には、頭にはいりにくい複雑さ…つらい…
とはいえ、私の頭のレベルにあわせて自然が存在するわけではないので、もう無理にでもこの複雑さとつきあうしかありません。
うまくつきあえれば、病気が治るかもしれない、と信じて。